オフェリヤ殺し

小栗虫太郎

オフェリヤ殺し書籍情報

オフェリヤ殺し

小栗虫太郎

 序、さらば沙翁舞台よ

すでに国書の御印も済み
幼友達なれど 毒蛇とも思う二人の者が
使節の役を承わり、予が行手の露払い
まんまと道案内しようとの魂胆。
何んでもやるがよいわ。おのが仕掛けた地雷火で、
打ち上げられるを見るも一興。
先で穿つ穴よりも、三尺下を此方が掘り
月を目掛けて、打上げなんだら不思議であろうぞ。
いっそ双方の目算が
同じ道で出会わさば、それこそまた面白いと云うもの。
〔と云いつつ、ポローニアスの死骸を打ち見やり〕
この男が、わしに急わしい思いをさせるわい。
どれ、この臓腑奴を次の部屋